トレーダーは、それぞれのトレードルールを持っていると思いますが、そのルールは「攻め」(エントリー)のルールと、「守り」(決済)のルールに大別されます。
この二つルールのうち、より重視すべきなのは「守り」(決済)のルールです。
いくらエントリーが完ぺきなタイミングでも、決済のルールが確立していなければ、含み益を失うばかりか、損失に転じてしまうこともあります。
例えば、出血している患者を救おうと輸血をしても、それ以上に出血してしまっては救うことはできません。
まずは患者の出血を最少にとどめてから、じっくり治療に専念すべきなのです。
しかしながら、私自身、初心者の頃はエントリーのルールばかりを考えていました。
株取引においては、PER、PBR、自己資本比率、配当率などのファンダメンタルズの数値を基に選んだ銘柄の長期保有(バイ・アンド・ホールド)。
前日に株価が急騰した銘柄をチェックし、それらが高値を更新してきたら買うといった単純な短期売買。
FXにおいては、単純移動平均線の25期間と75期間を表示させ、ゴールデンクロスとなったら買い、デッドクロスとなったら売るといったテクニカル分析トレード。
いずれも「守り」(決済)のルールが定まっていなかったため、損失がふくらむ一方でした。
逆に、ロスカット・資金管理といった「守り」のルールが確立していれば、目をつぶってマウスをクリックし、適当なエントリーをしたとしても、トレードを続けていけるのです。
トレーダーとして生き残るためには、「攻め」よりも先に「守り」を固めるべきでしょう。